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山口 亜由美

[弁護士法人山下江法律事務所]

先のコラム(「相続が始まったら①」)では、親族が亡くなると遺族はまず遺言書を探すことになり、それが自筆証書遺言であれば家庭裁判所に検認の請求をすることになる、というお話をしました。

では、その「自筆証書遺言」がどういう物であるのかといいますと、遺言者本人が全文自筆して作成年月日を書き、署名押印した遺言書です。

本人が自筆していれば、広告の裏紙でも良いですし、押印に使う印鑑も実印である必要も封印してある必要もありません。何だか気軽に書けそうですね。

しかし、広告の裏に書かれ三文判を押して封もされていない遺言書って、当の本人でさえも紛失するばかりか、書いたことさえも忘れてしまいそうで心許なくもあります。
あわよく見つけた遺族もそれが遺言書であることは半信半疑、人生最後の思いを伝えきれなかったら残念です。格式張っていれば良いという物でも無いでしょうが、早めの準備で自分の思いを体裁でも表現できると良いかもしれないですね。

また、自筆証書遺言で心配になるのは、法的に有効な遺言書として不備が無いか、記載内容に誤解の余地が無いか、相続人に対する配慮は十分か、という点です。
せっかく遺言書を作ったのに、それが返って遺産分割の火種になるのでは、これもまた大変残念なことです。

遺言書を「ぜひ自分で作りたい」と思い立ち、ご自身で作られた場合でも、最終チェックは専門家にご依頼されることをお勧めします。

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