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相続コラム はなまる知恵袋

サラリーマンでもできる いや、いやしなければいけない相続税対策


更新日: 2020 . 08.23

担 当
棚田秀利のプロフィール写真

相続税の申告・節税対策や生前贈与の専門家です


税理士/宅地建物取引士

棚田 秀利

[棚田秀利税理士事務所・相続税申告相談プラザひろしま]

皆さん、相続税対策をしていますか?相続税対策と言ってもどっかのカネ持ちの話で、自分の家は庶民だから関係ないと思われていませんか?

そうなのです。相続税はかつて金持ちの税でした。

かつて相続税の対象者は以下のパターンだったと思います。

 

① 大物政治家・芸能人・スポーツ選手等の有名人
② 上場会社とまででなくても会社経営者の一族
③ 先祖代々の農地を宅地転用された都市近郊に広大な土地を所有する地主

 

① ・②と比較して③の方は比較的庶民感覚ではあるのですが、それでもやはり一般的な庶民とはほど遠い印象でした。

 

しかし平成27年の相続税法改正により、相続税の課税対象となく基礎控除の金額が大幅に引き下げられました。

 

例えば父・母・子供2人の核家族で父親が死亡した際の相続税の基礎控除額は3000万円+600万円×3人=4800万円であり、一人っ子の家庭では3000万円+600万円×2人=4200万円です。

 

一方この家庭の財産内容を推定してみます。

 

例えばこの父親が市役所に勤務していた場合です。

 

仮に市役所の勤続中に貯蓄された預金が1000万円、自宅が1500万円、市役所の定年退職による退職金が2000万円であれば財産の合計額は4500万円であり、退職後も第二の職場でもそれなりの給与が支給され、かつ年金もありますからそれ程財産が減少しないことも十分に考えられます。

 

結論的にはこういう家庭は相続税の課税対象となるわけです。

 

つまり、相続税が一部の限定された人たちだけの問題ではなく、一般のサラリーマンでも関係する可能性ある話であり、よくよく考えていかないといけない問題であります。

 

では、これからサラリーマンでもできる(やるべき)相続税対策の話をします。

1. まず終活をしましょう。

自分はどのような財産を持っているのだろうか?を整理してみましょう。

 

さすがに自分の財産ですから何となくわかっておられるとは思いますが、一度整理してみましょう。

① 預金は銀行支店別に整理しましょう。有価証券についても証券会社別・銘柄別に記載しましょう。

② 不動産ですが、都市部近郊の土地については相続税では路線価評価になりますが、固定資産税通知書により固定資産税評価額を記載しましょう。

他の誰かと共有になっている不動産があれば、他の親族は見つけにくいので要注意です。

 

次のステップはその財産をどのように遺族分けるべきかと考えます。

 

そしてその場合相続税がいくらかかるのだろうか?

各々の相続人でその相続税が払えるのだろうか?をチェックします。

 

相続税の試算は、ネットでもそうですし、死中でも相続税の試算をしてくれるサービスを見かけます。

 

しかし、この試算は今後の行動の元となる大事な指標です。

 

ちゃんとした税理士さんに依頼するのが一番かと思います。このはなまる相続の無料相続税シミュレーションを利用するば、いくら相続税がかかるのか無料で把握できていいでしょう。

 

2. タンス預金をなくそう!

タンス預金も相続税の課税対象です。

タンス預金は別の意味ではヘソクリでもありますし、他の親族にはなかなか見つけることができません。

 

本人が亡くなって税務調査とかで出てきたのでは全く相続税対策ができません。

 

しかも、タンス預金が一度発見されると遺族は結局相続財産がいくらになるか疑心暗鬼になり、それが原因で相続争いにもつながる可能性も否定できません。

 

3. 養子縁組で法定相続人を増やす

これは私が30年前に信託銀行の営業をしていた際に、よく言われていたもっとも簡単な相続税の節税方法ですね。

 

単純に養子縁組を一人増やすことによって基礎控除を500万円増やすことで可能になります。

 

しかし、これには制限があり、実子がすでにいる場合は何人養子しようとも基礎控除の計算上は一人(基礎控除は500万円)までしか増やせません。

 

実子がいない場合は二人(基礎控除は1000万円)までです。

 

ただ、養子を増やすのはある程度の節税効果は確実にあるものの、家族関係を変えるリスクも考えられるため慎重に考えるべきだと思います。

 

4. 配偶者に財産を全部引き継ぐ

1億6千万円までの相続財産であれば配偶者に全財産を相続してもらえれば相続税は課税されません。

 

しかし、この場合配偶者の相続発生時に相続財産に配偶者固有の財産がこれに加わり、法定相続人が一人減った中(基礎控除が減少)で相続税が課税されます。

 

一次相続が非課税になるからと言って安易に配偶者に全財産を相続させずに、二次相続まで検討する必要があります。

 

5. 暦年贈与を繰り返す

暦年贈与は1年間に110万円までは非課税です。

 

親から子供へ110万円贈与を繰り返せば親の相続財産は減り、その結果相続税も低くなります。

 

相続前3年以内に親から子供へ贈与をしても、相続税の計算上繰り戻され、相続税の節税効果が抑えられることもありますので、少しでも早く開始する必要があります。

 

また、生前贈与を考えた際に、贈与者が認知症になれば贈与することができず、その時点で生前贈与計画がとん挫する結果にもなります。そういう意味でも生前贈与を早く始めるべきです。

 

また、法定相続人である子だけでなく、法定相続人でない孫などに生前贈与を図るのも生前贈与の速度が速まります。

もっと言えば、贈与を110万円の非課税枠に拘るのではなく、贈与税の最低税率10%が適用される310万円(310万円贈与した際の贈与税は20万円です)まで贈与していけば、最低限の贈与税で済ませて、生前贈与のスピードも三倍近くにもなります。

 

6. 生命保険に加入しよう

生命保険金はさらに法定相続人の数×500万円の非課税枠があります。利用しましょう。

 

7. 墓地・仏壇を購入しましょう。

相続人の自宅の屋根・壁の塗装・補修をしましょう。

思い切ったリフォームもいいかもしれません。

墓地・仏壇は相続税が課税されない非課税財産であることもさることながら、相続発生後に相続人が相続税負担後の財産から拠出するよりも、被相続人が生前に(前倒しして)費用負担する方が相続財産も減少して相続税も安くなります。

 

同様の理由で、実家を引継ぐ親族のことを考えれば、実家の屋根を修理しましょう。壁を塗装し直しましょう。リフォームまで考えるのも有効かと思います。

 

8.  自宅を引継ぎたい子は小規模宅地の評価減の特例を利用したければ、自分が住むマンションを購入してはいけません。

相続税の申告の際に、税額を引き下げる最も有効な特例の一つに「小規模宅地の評価減の特例」というものがあります。

 

これは被相続人の住む家を相続人が引き継ぐ場合、自宅の土地の評価を最大330㎡まで80%評価減できます。

 

しかも、親と同居していなくても自宅の土地を80%評価減できます(家なき子特例)。ただし、相続開始の時に居住している家屋を一度でも所有したい方事がある場合はこの特例は使えません。

 

他にも、相続税対策はたくさん挙げることができますが、取りあえず上記8つの対策は行った方がよいと思われます。
それ以外の対策は、また改めてご説明させていただきます。

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税理士

棚田 秀利

Hidetoshi Tanada

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