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相続人に認知症の人がいたら

以前、相続人に未成年がいた場合の遺産分割協議(相続人に未成年者がいたら)についてお話ししましたが、高齢化社会のこのご時世、相続人も高齢化しており、認知症の人がいる場合もあります。

遺産分割協議は相続人全員でおこなう必要があるため、単独で法律行為のできず、かつ、共同相続人と利益の相反する未成年者には特別代理人が必要になるのでした。認知症を患っている場合も、十分な法律的判断能力が無いので、単独で法律行為が出来ません。このため、相続人の中に認知症の人があり、この相続人を含む遺産分割協議を法的に有効な物にするためには、この相続人に成年後見人が必要となります。

成年後見人は裁判所から選任され、本人に代わって、財産の管理などの法律上の行為をする人です。成年後見人の申立をするには、後見人を付けることになる人(被後見人)が住民登録をしている住所地を管轄する家庭裁判所に必要な書類を提出します。申立を出来る人には4親等内の親族が含まれるので、共同相続人であればできることになります。手続きにかかる費用は諸々合わせて8,000円ほどですが、本人の判断能力について医師による鑑定が必要な場合は鑑定料の実費(約10万円)が必要になってきます。

審理にかかる期間は、1ヶ月以内が47.2%、2ヶ月以内までで78.9%ですが、中には半年以上かかった案件もあるようです(平成29年司法統計資料より)。

いずれにせよ、相続が発生してからの対応が、大変なことには間違いないので、高齢化社会での相続対策の中で、認知症になるリスクは念頭に置いておくべきことでしょう。