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失踪宣告と不在者財産管理人の選任

相続人の中に行方不明者があっても「どう探しても行方がわからない」というところまで探した後、初めて失踪宣告や不在者財産管理人の選任の申立ができる、という話をしました(相続人の生死や所在がわからないとき)。今回はそれぞれについて説明します。
まず、失踪宣告。失踪宣告では、利害関係人(この場合は相続人)が家庭裁判所に申し立てると、家庭裁判所調査官による調査の後、裁判所が定めた期間内(普通失踪では3か月以上、危難失踪では1か月以上)に、不在者やその生存を知る者は生存の届出をするように官報や裁判所の掲示板で催告をして、その期間内に届出などがなかったときに失踪の宣告がされ、死亡したものと見なされます。申立に必要な書類に失踪を証する資料がありますが、これは家出人届出受理証や返戻された不在者宛ての手紙などです。
不在者財産管理人の選任では、ある者が従来の住所または居所を去り、容易に戻る見込みがない者(不在者)に、財産管理人がいない場合に、利害関係人の請求により、家庭裁判所が、その者の財産を管理させる人を選任します。不在者の財産管理は管理人が代わって行うことになるので、遺産分割協議には管理人が参加します。ただし、管理人の権限はあくまで不在者財産の管理・保存にとどまるので、遺産分割協議において合意をするときは、裁判所から権限外行為をすることの許可をもらう必要があります。
相続アドバイザー 山口亜由美